加太小学校3年生社会科出前授業



 2月6日(水)に加太小学校で「むかしのくらし」の出前授業をしました。
 おじいさんやおばあさん、ひいおじいさんやひいおばあさんが子どものころのくらしについて本で調べたり、家の人に話を聞いたりしてこの日の出前授業を楽しみにしていてくれました。
 現在までの道具の移り変わりについて学芸員からの説明を聞いたり、実物に触れてみたり、写真で当時の様子を見たりしました。


<これが箱膳>
 「ふたに段差があるよ。」のヒントで使い方を考えた箱膳。
 一人一人の箱膳があって、食事するまで茶碗や箸を入れていたんだね。食べ終わった後、お茶で洗っておいたよ。「たくあんでこすった。」と聞いてきている子もいました。
 写真でかまどを見て、ご飯もおかずも割り木や柴で炊いていたことを説明しました。

<氷冷蔵庫の扉を開けてのぞいて見る>
 電気を使っていない冷蔵庫。上の扉を開けたところに氷を入れて冷やしていました。
 自転車やリアカーで氷を売りに来たことを聞いて知っていた子がいました。
 井戸に野菜や果物、いばら餅を冷やしたりしていたんだよ。
 たらいと洗濯板、絞り機付き電気洗濯機、二層式洗濯機、全自動洗濯機と道具の変遷を見ました。絞り機付き電気洗濯機の説明書には、洗い桶を「これはたらいの役目をします。」と書かれており、洗濯槽を初めて見た当時の人の様子を説明しました。子どもたちは、絞り機付き電気洗濯機で水気を絞った後の衣服の様子をアニメで見たことがあると言って、イメージしていました。  
<のぞき込んで洗濯機の構造を見る>
 「蓑虫に似てる。」と直感した「蓑」
雨のときに着るとは思わなかった子どもたちでした。
 わらぞうり、わらじ、蓑、よさなど、わらで作られているものが多いことにも気付いていました。身近なものを使って道具を作っていたんだね。

<わらじとわらぞうりの違いを考える>
 
<除草機に触ってみた>
 「くるくるまわる。」「アスレチックみたい。」「羽がなめらか。」「羽が柔らかい。」「ここへ草がからまるんや。」
 田の草を取る「除草機」に触れて、見て、どのように仕事に使うのかがわかりました。
 
<牛を使って田や畑を耕したよ>
 牛の「首木」や「鞍」を見せ、牛を使って仕事をしていたことを知らせました。家の中に牛小屋があったことや道路を歩かせるときに牛のつめを保護する「牛の靴」「牛のわらじ」を履かせていたことなどから、昔の人にとって牛はなくてはならない家畜であり家族であり、大事にしていたことを知らせました。
 
<大正元年って書いてあるよ>
 押し寿司の型や絞り機付き電気洗濯機に、買った日や人の名前が書いてあるね。むかしは大勢が集まって料理を作ることもあり、ほかの家のものと混ざらないように名前を書いているんだよ。一つ一つの道具を大事にしていたんだね。

 出前授業終了間際に2年生が合流しました。3年生は学芸員から教わったことを2年生に説明していました。

 
<「ここへ炭を入れて、布を伸ばすのに使ったんだよ。」と説明する>
 
<「これは箱膳といって、食べ終わったら茶碗や箸をお茶で洗って入れておくんだよ。」と教えている>

<提示資料(歴史博物館所蔵)歴史博物館HP亀山市史 民俗分野参照>
 ・箱膳
 ・飯櫃
 ・よさ
 ・氷冷蔵庫
 ・押寿司の型
 ・あさぶら(裏が自転車のタイヤの再利用)
 ・わらじ
 ・わらぞうり
 ・蓑
 ・絞り機付き電気洗濯機
 ・火鉢
 ・除草機
 ・ふろ鍬
 ・牛の首木
 ・牛の鞍
 ・毛羽取り器
 ・材木商の型板
 ・荷積牛馬車の鑑札

<提示資料(加太小学校所蔵)>
 ・電気炊飯器
 ・たらい
 ・洗濯板
 ・二層式洗濯機(個人所蔵)
 ・全自動洗濯機
 ・千歯扱き
 ・火のし
 ・炭火アイロン
 ・まぶし
 ・木炭標本
 ・唐箕


<授業後の子どもたちの感想から>

・氷冷蔵庫が一番すごいなぁと思いました。理由は水が落ちるように工夫してあるからです。

・おし寿司が心に残りました。なぜかというと、ちらし寿司みたいでおいしそうだったからです。昔の押しずしを食べてみたいです。

・氷冷蔵庫が心に残りました。とくに氷冷蔵庫の中身の上の段に水が流れるようにしましまになっているところがびっくりしました。

・心に残ったとこは、二そうしきせんたくきです。そうぞうでは二つにはなれていると思ったがつながっていたことにびっくりしました。

・とても楽しく勉強できました。



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