鑑蔵資料提供による授業支援


「農業や諸産業の発達」 〜亀山市立亀山中学校2年生社会科〜

 平成26年2月17日(月)と19日(水)、亀山市立亀山中学校で行われた2年生の社会科授業「農業や諸産業の発達」に歴史博物館から資料を提供しました。17日に3クラス、19日にも3クラス、計6クラスそれぞれの授業に支援をしました。授業は図書室で行われました。先生が授業をされ、残りの15分くらいで授業に出てきたものや教科書に出ているものの実物資料を見せながら学芸員が説明をしました。その後、生徒たちに近くで見たり、触ったりしてもらいました。

図書室に資料が並んでいます 写真を見ながらの授業です
図書室の一角に資料を設営しました 写真なども映しながら授業が進みます
鍬の説明をしています
「風呂鍬といいます。今の鍬と違って木製の風呂(ヒラ)という部分があります。そのため、柄の長さや角度の調整ができました。」

二つの鍬を並べて見せることでそのことを理 解しやすくしました。


 「脱穀をする道具、千歯こきの歯です。
麦用は米用に比べて、歯が奥まで開いています。作物によって歯の形が違っていました。」

実際に見比べることで確認してもらいました。
千歯こきの説明をしています
唐箕の実物に触れています
 「唐箕です。風の力を利用して、玄米と籾殻を分ける道具です。」

 時計回しに回すと、風で軽い籾殻がとばされる仕組みを、紙が揺れることで示しました。
 この単元の前に学習した検地帳と宗門改帳の実物資料も持っていき、説明をしました。
「これは、太岡寺村の宗旨人別帳です。江戸時代に寺がキリシタンでないことを証明した書類です。武士の宗旨改帳もあったんですよ。」

「検地帳は辺法寺村と和田村のものです。田の評価(上田(じょうでん)中田(ちゅうでん)下田(げでん))と田の広さ、耕作者が書かれています。」
実物の検地帳などを説明しています
実物の貨幣を説明しています
 次の授業で扱われる貨幣も持っていき説明をしました。

 「金、銀、銅の貨幣です。豊臣秀吉以降、国産貨幣が出回るようになりました。金や銀の入っている量で値打ちが決まってきます。」
自由に実物の文書等に触れています 文書を熱心に読んでいます

興味のある所へ行き、
見たり触ったりしました
説明を聞きながら熱心に読んでいます
領収書の説明をしています 備中鍬を見ています
”837文もらいました”
と書かれた領収書です
重さを比べました。
備中鍬の方が重いなあ
唐棹を触っています 寛永通宝を数えています
唐棹重いなあ、
振り回したら危ないなあ
寛永通宝100枚あるのかな、
数えています
 生徒たちの感想
  • 昔の道具をわかりやすく説明してもらえてよくわかった。
  • たくさんの農具や貨幣の本物を見ることができて良かった。
  • いろんな物を実際に見たり触ったりできてすごかった。
  • 唐箕の仕組みや鍬の重みがわかった。
  • 昔使われていた道具や、昔の人の文字を見ることができてすごかった。
  • 昔のお金は模様がいろいろでおもしろい。
  • よくこんなにきれいに残っていたものだ。
  • 実際に触って自分の想像と違ったものがあり、貴重な体験ができたので良かったです。
  • 備中鍬や小判などは思っていたよりも重くてびっくりした。
  • 本物を見てとても楽しかったし、勉強になった。備中鍬や唐棹は想像より重かった。
  • 亀山藩検地の紙にとても歴史を感じた。
  • またこういう機会がほしいです。

提供資料
(民俗資料) 唐箕・米撰機・千歯扱き歯部分・鍬・備中鍬・唐棹・箕

(歴史資料) 寛永十三年和田村田方検地帳・慶安三年辺法寺村畑方検地帳
         太岡寺村宗旨人別帳・石川家家臣の宗旨改帳
         貨幣資料・銭さし・領収書綴


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