第29回企画展 城主の交換転封 -備中松山と伊勢亀山- ごあいさつ 三重県亀山市と岡山県高梁市との間では、以前より民間団体、学校、行政間における様々な交流が行われてきました。これらの交流は、延享元年(1744)の所替において、伊勢亀山城主の板倉家と備中松山城主の石川家が互いの領地を交換する交換転封により交代したという歴史をきっかけとしています。そこで、この企画展では、現在の高梁市と亀山市にのこされた大名板倉家と大名石川家にまつわる様々な史資料から、交換転封の実態を明らかにするとともに、両地にのこる両家の残像に迫ります。そして、両市の交流の原点たる歴史的な事象を再確認するとともに、亀山市民の中に伏流する“つながる”想いをよびさまし、交流のさらなる発展に繋げたいと願っています。 また、併せて、この企画展では、交換転封により旧有漢町(現高梁市)・旧北房町(現真庭市)・旧賀陽町(現吉備中央町)にあたる地域のうち、13ヶ村1万石分が亀山藩主石川家の「御残領」となったことから、かの地にのこる"もう一つの亀山"についても現地にのこる様々な史資料を通じてご紹介します。 なお、この企画展は「かめやま文化年2017」事業の一つであるとともに、公益財団法人岡田文化財団の助成を受けています。 最後になりましたが、企画展の開催にあたりご教示・ご協力いただきました皆様に厚くお礼申し上げます。 平成29年9月 亀山市歴史博物館 |